天宮神社の例大祭を取り仕切るのは「天社轂(てんしゃこく)」。
天正年間に戦乱の世から太平の世に移る天正18年天宮神社が復興された。その時神社を守る組織として16歳から30歳までの若衆により組織された祭り組織だ。今もその伝統は受け継がれ、舞子の募集や催事の準備を行うとともに、自ら舞人となり、十二の舞のうち六つの大人舞を演じる。
天正年間に定められたという御条目が残されている。
定
一御祭礼往古より有来り候通、氏子男たるもの十四才より三拾歳まで若者と相定、此処江 出会世話可致事
一火之用心大切之事
一喧嘩狼藉致すへからす事
一忌服食穢等御社定書を急度相守り可申事
一若者交り睦舗可致す事
一舞楽稽古中、見舞見物に来り候人江対し無礼有之間敷候事
右之条々堅相守可申事
天正十八年寅二月
先日、友人が取材に来て、こうした子供たちを教えるようになったのはいつごろからなのですかと質問された。
もう私が子どものころからには教えられており、それは天正年間からと答えた。
天正年間といえば今から400年以上も前、豊臣秀吉の時代である。
今年もこの伝統が受け継がれていく。
若衆手作りの行灯。
舞の練習をする若衆