工場前の「製糖流程館」という建物に入った。ここでは製糖の工程や台湾の製糖業の歴史が説明されていた。
ここで私の目に飛び込んできたのは、4枚の写真。「糖業革命」と書かれた文字の下4人の日本人の写真が展示されている。1枚目は児玉総督。2枚目は後藤新平、戦前の関東大震災の際、復興院総裁として東京の都市計画を作ったとして今注目されている。4枚目は「新渡戸稲造」。あの5千円札の人だ。この中には行って3番目に「鈴木藤三郎」が紹介されている。
砂糖王、発明王と言われながら、今では日本ではほとんど知る人はいない。静岡県内ですら無名と言っていい。その彼が台湾ではこんな風に歴史となって生きており、大切にされている。隠しきれない驚きと喜びを持って建物を出た。