第13回町並みと蔵展が11月26日(土)27日(日)の両日(10:00〜16:00)予定されています。今回のテーマは「近代農業の先駆者 中村和三郎」です。毎回、当日講演会が予定されていますが、当日講演会が聴けないスタッフの皆さんをはじめ、関係者などのために事前講演会が開催されました。
「中村和三郎」って何者?って思われるかもしれませんが、森町の歴史を作ってきたキーパーソンの一人です。
明治の初め、報徳に基づいて、森町では農業の近代を進めていきます。この動きは全国に先駆けて行われ、全国2万人の組織「帝国農家一致協会」が作られ、その中心となったのが中村和三郎であり、本部が置かれたのが森町です。そして、この組織が鈴木藤三郎らによって、周智農林学校へと受け継がれます。また、この農業の近代化によって産地化されたのが「治郎柿」でもあります。当時、餓死者も出るほど困窮の時代にあって、農業の近代化はとても重要なことです。それを組織化し進めていったのです。「農談」「大農団」などの機関誌を発行し、農業技術の情報を発信しています。今から100年も前、2万人という全国組織を森町発で作っていたことは驚きです。
この他中村和三郎は、天宮神社や三島神社の社司を務め、今の森町に大きな足跡を残しています。
天宮神社所蔵の中村和三郎の写真