舞楽奉納が行われると本殿前で若衆の団員の点呼が行われる。これは、戦国時代に神社を守る若衆が戦の後に名前を呼び団員の安全を確認したためだという説がある。昔は、団員がいないと見つかるまで探し、呼びにいったという。
そして、この点呼の後に恒例の舞児返しが行われる。本殿から舞を奉仕した子供たちをそれぞれ肩車に乗せ、本殿前でもみ合う。そして、神社の回りを時計と反対回りに一周して、稽古場になった神宮寺に向かう。神宮寺では、舞楽保存会の会長の出迎えがあり、舞児たちは御礼の言葉を告げ、神社の階段を下り、自宅へ向かう。昔は「チンヤサ、モンヤサ」のかけ声で送っていったという。この言葉の意味が何を意味していたか分からなかったが、聞く所によると中国か韓国では子どもを子守をするときに使う言葉だという話を聞いた。
いずれにしても、若衆「天社こく」団の伝統である。