遠江の国にとって、太田川の水利水運を祈り、降雨ほどよいことは一年の防災・安全だけでなく五穀豊穣にとってもっとも重要なことである。太田川の上流であり神々の棲む山の懐にあるこの社に雨請いの慣わしをしてきたのだろう。この社は古く「雨宮」とも記されていたという。9番目に舞う大人舞いのは、「陵王」龍の頭を被り、鼻のとがった恐ろしい面を着け勇壮に舞う。だから地元では俗に「龍王」とも読んでいる。龍は降雨止雨を司ると言われている。11番に舞う「納曽利」。「陵王」の番舞とされ、こちらもいかつい顎面をつけて、竜の舞う様を表しているのだという。
左側2つが陵王、納曽利の古い面
※ 今日25日午前9時20分頃からFMハロー「ふるさとサウンドストーリー」の中で天宮神社十二段舞楽保存会会長が出演し、この舞楽についてお話をいたします。