ひと足早く見頃になった荘二十一郎

先日(17日夜テレビで「さくら道」という番組をご覧になり感動されたかた方もいらっしゃると思います。「太平洋と日本海を桜で結ばう」と名古屋ー金沢間で桜を植え続けた佐藤良二さんの物語で、荘川桜を実生から育て桜を植え続け47歳の若さで亡くなられました。小学校の教科書に載り、映画「さくら」でたくさんの人が感動したことと思います。
それで、森町にはこの佐藤良二さんから直接いただいた「荘川桜=江戸彼岸桜」があります。
森町文化会館の入り口に植えられ、今町内の桜より一足早く見頃を迎えています。
なぜこの木が森町にあるかというと今から三十数年前、雪のないこの町の若者たちが、スキーに熱中し、岐阜県奥飛騨のスキー場に出かけて行っています。この時、常宿にしていたのが佐藤さんのお宅の民宿でした。毎週末にように仲間の誰かが泊まり、まるで家族のように親しくしていたようで、そんなご縁で佐藤さんからご自身自らが育てた桜の苗木をいただくことができました。名前は「荘二十一郎」、たぶん21番目の苗木ということではないかと思います。持ち帰ってみんなが楽しめるようにと森町中央体育館に植えました。昭和52年のことでした。しかし、桜はしばらくの間、なかなか咲こうとましませんでした。それから十七年もたった春、一枝にようやく小さな桜が花を付けました。苗木をもらった当時の若者のひとりであった私の先輩に連絡したところ、「そうか、咲いたか。」といってすぐに確認に来て、佐藤さんの実家に連絡し、家族の皆さんがたいへん喜んでいただいたと話を聞いています。
一方、そのころ映画「さくら」が封切りとなり、また、体育館のとなりに森町文化会館が建設されようとしていました。この会館のシンボルツリーをちょうど探しており、この「荘川桜」にスポットがあたりはじめます。体育館の前にあったこの木を平成7年に移植することになります。果たして根が付いてくれるだろうかとしばらく不安の時期がありましたが、町の宝として育つようにと願う想いと関係者の方々の努力により、毎年徐々に花の数を増やすことができ、今年も今が見頃となっているというわけです。
ひと足早く見頃になった荘二十一郎

ひと足早く見頃になった荘二十一郎

※ 森町文化会館ギャラリーでは、森町観光フォトコンテスト入賞作品展が行われています。
ひと足早く見頃になった荘二十一郎


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